カーテン物語……販売をカーテンで行うの巻

 カーテン物語……販売をカーテンで行うの巻……「何でしょうか、お願いとは」「あの………。相談が有るのですが………。あの………。後でお店に行きます」そう言って彼女はコンビニの店の中に小走りで入って行った。なんだろうか相談とは。人には話せない事情が有るから、人に相談するわけで有るから、それは親しい人で無いといけないはずである…

 なぜ私に言ってきたか、であった。私はうどんを食べながらも、雑誌を眺めながらも、彼女の事が気になった。3時を過ぎて、いつもなら始める明日の仕込みも身に入らない。4時を回って、仕込が終わるめどが立つはずが立たなかった。そして4時も20分ほど過ぎた頃、彼女は来た。

 「あのー。篠塚さん。居られますか」そう言って彼女はドアを開きながら、カウンターのレジの前辺りをチッラと見た。直ぐにわかった。私は営業許可書と、自分の身分を証明する為に免許証の拡大コピーを、お客の目に届くようにレジの前に貼っておいたのだ。

 自分の免許証を貼っているのは、パフォーマンスのつもりだ。貼る事により、「自分のラーメンの味には自信が有るよ」と言っているつもりなのだ。尤も、効果のほどは、分からないが。「それで、相談とは何事なのかな」私はいきなり切り出した。

 「あの………。その………。実は………」なかなか煮え切らない話し方だ。だがそれもしょうがない。人には言えないから悩んでいるのだから。「べつに言いにくい事なら、言わないほうがいいんじゃないの。私があなたの悩みを解決するとは、誰にも予想は出来ない事だから」

 「いえ。篠塚さん位の歳なら話しやすいかなと思って」そう彼女は言ってから、「あの………。また来ます。夜は大丈夫ですか」私は今晩の予定を考えた。「木曜日だから、爺さんは来ないし。大友も、来る予定は無い。今東京で調べごとをしているはずだ。それから」……カーテン・欲しいに続く。

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